首輪やリードを怖がる犬、その原因と飼い主ができるケア方法

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なぜ首輪やリードを怖がるのか、考えたことはありますか?

あなたの犬は首輪やリードを怖がることはありますか?

うちの子は大丈夫です!そんな声が多いことを願っています。
ですが実際に、首輪やリードに対して強い恐怖心や嫌悪感を示す犬も多くいるのです。

なぜ、そんなに怖がるのか、嫌がるのか。
考えたことはあるでしょうか?

怖がるのにはやはり原因があるのです。

強い恐怖やトラウマ、ショックな出来事が根本にあります

何もない状態で、首輪やリードを怖がるということはありません。
怖がるということは、それを「怖いもの」と認識するきっかけがあったのです。

例えば、首輪をした時に苦しい思いをした。
リードを付けたときに強く引っ張られて不快に感じた。

たったこれだけのこと?とお思いかもしれませんが、これが1度でなく何度も繰り返されたら。
嫌なものだということが体に刷り込まれていきます。
でも、このようなものであれば、改善をしていくことは比較的簡単でしょう。

ですが、1度のことでも、強い恐怖やトラウマになってしまうようなショックな出来事だった場合。
それは強い恐怖として植え付けられます。

例えば、リードで叩かれるような虐待があったり、首輪を強く引っ張るような支配的な行動だったり。

犬にとって、恐怖や不安、悲しみなどの感情を引き起こすものは、本能的に自分を守ろうとするため、恐怖の対象である首輪やリードを怖がるようになります。

首輪やリードを怖がる犬に対して飼い主さんができること

まず初めに、いつから怖がるようになったかを思い出しましょう。
最初は大丈夫だったのに、いつからか嫌がるようになった…というのであれば、その時に嫌な出来事があったはずです。
逆に、家に来た時から怖がっているようであれば、以前いた場所でなにか怖いことや嫌なことを経験した可能性もあります。

それは虐待とか、いじめられていた可能性があるということではありません。

トリミング台から落ちないようにするためのロープ、洋服のベルト、荷造り用の紐など、人間にとっては何でもない紐と行動が、ちょっとぶつかってしまったなどの何かのきっかけでその犬にとって怖いと感じてしまうという事もあるのです。

特に子犬の場合は、初めて見るものであることが多いので、【紐 = 怖いもの】と認識しやすいのかもしれません。

どちらの場合も、その【首輪やリードが怖いもの、嫌なもの】という刷り込みを変えていかなければいけません。

それができるのは、側にいる飼い主さんです。
もちろん、プロのトレーナーさんの力を借りるのもお勧めします。

自分なりにやってみることも良いのですが、やはり恐怖の度合いが尋常ではなかったり、手に負えなさそうだと感じたなら、いち早くプロに相談しましょう。

次に実際に飼い主さんが何をすればいいかをお話しします。

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首輪やリードが怖い、嫌だという心のケアをしていくこと

恐怖心や猜疑心などは、人だけでなく犬にもあります。
一度嫌な思いをしたら、同じ状況の時にまた同じことが起こるのではないかと考えるのも、同じと言えるでしょう(厳密には違いますが)

人の場合は、同じことが起こらないように自分で制限をかけることが可能です。
でも、犬の場合は、犬自身が起こす行動としては、恐怖からの逃避、または攻撃です。

対象物に対して、逃げ出すか自分を守るために攻撃態勢に入る。
首輪をしようとして逃げられた、または噛まれた、なんてこともあると思います。
それは、犬にとって、恐怖の対象から逃げるごく普通の行動です。

その行動だけを見ると問題行動として取り上げられてしまいますが、その根底にある恐怖や不安と言った感情を忘れてはいけません。

その問題を解決するためには、恐怖心や不安、猜疑心などの心のケアをする必要があるのです。

心のケアなんてできない。

なんて声が聞こえてきそうですが、犬にとって、側にいる一番安心できる相手が飼い主さんなんです。
飼い主さんがケアをするからこそ、犬は安心できるんですよ。

ヒトと愛犬の生活情報誌「いぬのきもち」

飼い主さんができる心のケアの仕方

心のケアと言ってもいろいろありますが、自宅で飼い主さんができる方法をお伝えします。

先にも述べましたが、まずは嫌がる原因を見つけます。
そして次に、原因を物理的に排除できるのであれば排除します。
例えば、首輪の音を嫌がっているとか、重さやサイズが合っていないとか。
物理的なものではなく、心の問題の場合、時間はかかりますが少しずつ恐怖心は減っていきます。

徹底して、飼い主さんがワンちゃんに「これは(ワンちゃんに)何もしないよ」ということを伝えます。

この時、犬に対して一度、「怖かったんだね」と認めてあげましょう。

首輪やリードが今でも怖いということを忘れずに、無理矢理なやり方をしないように気を付けます。
少しずつ慣れさせるために、毎日、使わない時でもちらっと見せます。
その時に犬が落ち着いていたら「良い子だね、大丈夫だね」と優しく声をかけてすぐにしまいます。
その場でまたすぐに見せたりしないように。少しずつ、少しずつです。

これを毎日繰り返してください。

慣れてきたら、首輪やリード = 楽しいもの だというイメージを付けていきます。

これを付けたら楽しいことがある!嬉しいことがある!というプラスのイメージで怖い、不安というマイナスのイメージを上書きしていくのです。

犬の恐怖心にもよりますが、早ければ2~3週間くらいで少しずつ慣れてくるでしょう。
長い場合は半年、1年以上ということもあります。

実は筆者の愛犬も、リードをとても怖がる犬でした。

家に来て一番最初にお散歩に連れ出そうとしたとき、リードを持った瞬間、ギュッと目をつぶってしっぽを丸めて怖がったんです。
最初はどこかにぶつかったのかな?と思ったのですが、リードを見せると逃げるのです。
これはリードが怖いんだな、と。

その後、着替えをしているときにベルトを手に持った瞬間、また愛犬が同じような行動をとりました。
結局、紐状のものすべてが怖いという事が判明したのです。

2歳までいたペットショップで、何かあったのかもしれません。
少しずつ慣れさせてリードや紐状のものが怖くなくなるまでに1年以上かかりました。
でも今では全く怖がることはありません。

ここで言いたいのは、心のケアの方法はいろいろありますが、どれも続けることに意味があるということ。

どんな方法でもやり始めたら続けてみることです。

しつけやトレーニングは根気がいります。
途中でやめてしまってはせっかく良くなってきたのに、改善されないまま終わってしまうことになります。
結果を早く求めたい気持ちは分かりますが、犬という言葉の通じない子に対して、人の様に早い結果を求めるのは酷です。

飼い主さんの取り組み方次第で犬はどんな風にも変わることができます。
どうか諦めずに続けてみてください。

そして、プロのトレーナーさんなどにお願いするということも忘れないでください。
プロにお願いしたほうが求める結果に早くたどり着くでしょう。

犬にとって首輪やリードは本来、楽しいお散歩ができる大切な道具です。
本来の楽しい生活ができるように、できることをしていきたいですね。


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この記事を書いた人
inugoto...編集部

INUGOTO...編集部です。
様々なイベント、セミナー、お出かけスポットの紹介や、犬にまつわるコラムなどを執筆しています。
3度の飯より犬が好き!
犬とその家族の幸せを何よりも願っています。

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