全てを受け入れる覚悟で「この子を笑顔にしてあげたいね」

ほごイヌゴト
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今現在のデイジーちゃんとの暮らしについて

- - デイジーちゃんと暮らしてもう10年くらいですね。今頑張っている事やこれからやってみたいこととかありますか?

横尾さん : そうですね、やれることは全部やってるっていうか、やっちゃったかなって。
これからはもうちょっとデイジーと一緒の時間を増やしたいと思ってます。
シニアになってきて、ずっとこれまでは健康でいてくれたけど、これからは当然歳をとってきたのでいろんな病気をするかもしれないし、今まで通りじゃないことも出てくるので、デイジーの年齢に沿った生活スタイルを私もちょっと変えて行こうかなっていう風に考えています。

- - そうですね、シニアになってくるといろいろな変化が出てきますよね。一緒の時間ができるとデイジーちゃんもきっと嬉しいでしょう。

横尾さん : デイジーはいろんなことを理解して我慢してくれる子なんです。
仕方がなく我慢してグッと心のうちに秘めるようなところがあって。
デイジーの吠えるっていう行動は、この子にとって唯一の自己解放の様な気がしてるので、困ったことではあるんだけどそれぐらいはって。
すべてダメなものはダメってできないのは、他のことでいろんなことをこの子は私に譲ってくれてるような気がするんですよね。

今のところ健康でいてくれてたり、ご飯も何でも食べるし、アレルギーもないし、わたしにとってはありがたいことばっかりなんだよね。
前の子にできなかったことが全部デイジーにできるって。
ミントにできなかったことがデイジーが全部背負ってくれたんだなと思うと、なんかこう一個くらいなにか困ったことがあっても、完璧じゃなくても、良いかなって。

吠えることが私の一番嫌なことでもあるのね、人目をすごく気にするので、誰かに文句言われたりするのが嫌で。
大抵犬が吠えるっていうのは一番文句言われやすいでしょ。
外に関係してくることって唯一吠えることじゃない。
自分のいないところで誰かに迷惑かけてるって私一番嫌なことなんですよ。
でもデイジーは、 私が人目や顔色を気にしなくなるまで吠えると思うんです。
そういう選択をしてるんだろうなって。
騒音問題とかご近所トラブルで、吠えたって良いじゃないっていうのは違うのよ。
人の迷惑も顧みなくなるのとは全然違うんだけど、過剰に私が心配して「ちょっとくらい良いじゃない」って思えない性格なのを知っていて、そういうことをやってるんだなと。
でもその他のことを全部カバーしてくれてる子なんだと思うと、やっぱり学びだし、飼い主はそういうところに気づくべきだと思う。

- - う~ん。吠えることに関してはなかなか難しいですね。犬という生き物は、基本、吠えるものですけど、どこまでを許せるかって飼い主さんだったりその環境で変わってきますよね。

横尾さん :  人が来た時に吠えたりっていうのは犬は当たり前のことをしているだけなんだよね。
私がいる時なら、顔を背けてあげたりとか、魅せないようにしてあげたり、あっちに行ってなさいとか別の部屋に入れたりとかできる。
吠えていることが飼い主に対して何かを言ってるんだなってわかるので、ただ単に問題行動があるから捨てちゃえっていう風にはならないし、何でもかんでも言う通りになるんだったらつまらない。
いろんな事があるから面白い。
人間関係もそうだし、何の毒にもならない人ってあんまり魅力的じゃないよね。
向こうで悪気が無くて何かいろいろやってたりするのも面白いって思うし、それと同じなんじゃないかなって。
ちょっと困ったことがあっても〇(マル)って。

横尾さん : それに手がかからないと興味が湧かなかったり、関心がわかなくなってしまう方が問題。

ただ単にご飯あげてますよ、散歩行ってますよってだけになるような気がして。
強い個性があるってそれが魅力なんだよね、って思うし、本当に困る事であればプロに頼もうって。
それも飼い主の責任っていうか、そこでいろいろとどうしたらいいのかなっていうことを模索していくってことも面白いし、困っていることを一緒に犬たちと考えることも犬を飼っている醍醐味でもあるのかなって。
犬はおもちゃじゃないし、言う通りにしか動かないようなものではないってことは知っておいて欲しい。

これから犬を飼う、保護犬を迎えたいと思っている方へのメッセージ

- - では最後に、これから犬を飼おう、保護犬を迎えようと思っている方へメッセージをお願いします。

横尾さん : 犬は本当に人の写し鏡と言われるような唯一の動物じゃないかなと思っています。
その子たちが教えてくれることって本当に問題行動や困った行動であったり、病気したりすることで飼い主さんに伝えていることがあるんですよ。
犬は家庭の中の役に立ちたい、家族の一員になりたいって切に願っている。
それが犬っていう動物なので、犬にはすごく生活を楽しんでほしいっていうのと、飼い主さんには、犬は物じゃない、命だよっていうこともきちんと理解してほしいというのはあります。

保護犬にしかない暖かさ、精神的な温かさ、保護犬たちのリスタート、もう一回チャンスをもらったという恩ていうのは、やっぱり強いものを感じます。
初めてのワンちゃんで保護犬たちを迎えるっていうのはハードルが高いのかなとは思うんだけど、初めて犬を飼うからこそ、犬との生活の楽しみ方を教えてくれるのも保護犬なんじゃないかなと思う。
犬を飼うことは簡単じゃないっていうことは、もちろん当たり前であって、命を迎えるのだから手がかからない事なんて何もない。
手がかかる事も楽しみつつ私たちよりも早くに亡くなってしまう命との生活を楽しんでほしいなって思いますね。

おわりに。お話を伺って…

横尾さんのお仕事はアニマルコミュニケーターです。動物の言葉、気持ちを飼い主さんに伝えるお仕事をされています。
アニマルコミュニケーターという視点から、犬の気持ちに沿ったお話をうかがうことができました。
ありがとうございました。

犬を家族に迎えるということは、命を預かることです。
保護犬は一度、大好きな飼い主さんの元から離れて悲しい思いをしました。
だからこそ、保護犬を迎える人は、しっかりと最期の時まで面倒を見る覚悟が必要です。
安易な気持ち、かわいそうとか、助けてあげたいとか、そういった同情の気持ちではなく、一緒に新しい犬生を楽しもう!という希望に満ちた気持ちで受け入れてください。
優しい保護犬の家族となってくださいね。

ほごイヌゴト
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この記事を書いた人
inugoto...編集部

INUGOTO...編集部です。
様々なイベント、セミナー、お出かけスポットの紹介や、犬にまつわるコラムなどを執筆しています。
3度の飯より犬が好き!
犬とその家族の幸せを何よりも願っています。

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