世の中にはとても悲しいことに、様々な理由から飼い主たちに見放された犬たちがいます。
その犬たちは、大好きな家族を失い、とても傷ついてしまいます。
犬も私たち人間と同じように、心を持っているからです。
そんな犬たちを私たちはどのように接していけば良いのでしょう。
傷ついていることを理解し側にいる
傷ついた犬の心を癒すには、どうしたら良いと思いますか?
例えば、保護された犬の場合。
人に対して恐怖心がありおびえていたとしましょう。
そんな時、私たちがすることはそっとしておくこと。
そして、穏やかな心でいること。
決して「かわいそう」とか「怒り」の気持ちにならないことです。
こんなかわいい子を手放すなんて、なんてひどい!
おびえてしまってかわいそう…。
そんな風に、思ってしまいがちです。
実際、そう思う人の方が多いでしょう。
でも、そう思ったとしてもそれをずっと引きずることは必要ではありません。
まずは何か怖いこと、嫌なことがあったんだね、と理解をしてあげることだけで良いんです。
「わかってくれる」という安心感が怯えている犬には必要なこと。
余計な感情を入れないように。
犬のペースを受け入れる
心配になって構いたくなってしまうこともあるでしょう。
でも、そこはグッと我慢。
その犬が、あなたのことを見極めて、安全な存在だと認識できるまで、その子のペースを守ってあげてください。
必要以上に構わないことです。
とはいえ、自分が安心できる存在であるという事をわかってもらうために、犬と接するときは穏やかな気持ちでる必要があります。
優しく「こんにちは、今日も元気みたいで安心したよ」などと声をかけていくのも良いですね。
なんでもしてあげなくちゃ!と、「この子のために」という強い思いは、いりません。
やり過ぎるとおせっかいになったり、逆に怖がらせてしまう可能性も。
決してグイグイといきなり距離を縮めるという事はしないように。
過去はどうであれ、今と未来を作っていく
人は過去の出来事をずっと残したまま生きていきます。
犬の過去に何があったのかを知ると、その子はそういうことがあって今の状態になってしまったと、後々までずっと引きずります。
そうすると、この子は「かわいそうな子」というレッテルを貼られてしまうのです。
過去にあったことは事実かもしれませんが、今、そしてこれからの未来をどう楽しくしてあげることができるだろう!
そんな風に思った方が犬のためにも良いのです。
嫌なことがあった、怖いことがあった、それは事実かもしれません。
その事実はしっかりと受け止めて、じゃぁ今、この子にできることは何だろう、どうしたら安心してもらえるかな、たくさん楽しいことしていきたいね、とか。
楽しい未来を今から作っていくことが私たちの役割ではないでしょうか。
傷ついた心を癒すにはその子のペースで行うことが一番です。
すぐに心を開いてくれる子もいれば、1年経ってもまだどこか心を開いてくれていない、そんな子もいます。
だから、あきらめずに、少しでもできたことを喜びながら、根気よく続けていく。
それが大切なことです。