日本とは違う、世界の保護シェルターから学ぶ
日本の保護施設というと、どんなイメージがあるでしょうか。
なんだか暗くて寂しい場所。
狭くて犬猫がたくさんいる場所。
そんな風に、あまり良いイメージを持っていない人もいると思います。
まず初めに、保護施設についていくつか説明をしておきます。
保健所と保護施設、こちらは同じものではありません。
保健所は一時的に動物を保護する場所です。
その保険所から、愛護団体などが動物を引き出し、独自の施設などで保護をするところが保護施設です。
でも最近は、保健所も里親探しや保護活動に力を入れているところが出てきました。
保健所に犬を連れてきた飼い主に対して、説得を試みる保健所もあります。
現在、日本の保護施設は主に民間が運営しています。
それもボランティアの方々が募金などを利用して運営しています。
大きな施設を借りているというよりは、ボランティアの個人宅で里親が見つかるまでの「一時預かり」をしていることが多いのです。
それが今の日本の保護動物の現状でしょう。
海外の保護施設と日本の違いを知る
海外の保護施設がどんなところか、知っていますか?
それぞれ、国によってその環境は大きく変わります。
今回、ご紹介する本は
世界のアニマルシェルターは、犬や猫を活かす場所だった
〈by amazon〉
この本では、作者が8か国の保護シェルターをめぐり、写真とともにそこのシェルターの実情を伝えています。
シェルターの写真というと、日本でよく見かけるガス室や怯えた目をしている動物たちの写真を思い浮かべる人も少なくないでしょう。
でも、この本の写真はそういった悲しい写真よりも、そこにいる動物たち、世話をしている施設の人たちの明るい顔が印象的です。
また、日本とは大きく違う、保護動物と人との関り方。
なぜ、シェルターにいる動物たちが穏やかでいられるのか、そこに学ぶことがたくさんあるのではないでしょうか。
私たちがしていくべきこと
保健所に持ち込まれる動物たち。
本来、そんなことがあってはならないのです。
でも、日本では身勝手な理由で保健所へ連れて行く飼い主が後を絶ちません。
生態販売の根本的な解決も必要でしょう。
でも、今の現状、変えることが難しいのであれば、今できることをしていくべきです。
保護されている動物たちの、新しい家族を探すこと。
保護動物と動物を迎えたいという人たちの距離を縮める。
それが可能になれば、保護動物も保護をしている人たちにも、幸せの一歩を踏み出していくことができます。
まだまだ保護動物を迎えたいという人と、保護している人たちとの間には遠い距離を感じてしまいます。
私たちは何をしていくべきなのか、考えるときなのかもしれません。