シニア(高齢者)とペットが共存できる社会に

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高齢者がペットを飼えない理由

高齢者の人たちがペットを飼えない理由をあなたは知っていますか?

法律などで飼えないとされているわけではありません。

正しくは「飼えない理由」ではなく、「飼わない方が良い理由」です。

なぜ、高齢者の人たちはペットを飼わない方が良いのでしょうか。

それにはいくつかの理由が挙げられます。

あなたも考えてみてください。

まず一つ目に、「世話の問題」

ご飯を与えるだけなら簡単にできますが、お散歩に連れ出すとなると体力の問題や足腰の問題などが考えられます。

犬を飼ったら散歩に連れて行くことは必要です。

高齢者の場合、一人で自分のペースでの散歩なら普通にできるはずですが、そこに犬が加わると注意することが増えてきます。

若い犬であれば、歩くスピードが早かったりや引っ張る力も強いでしょう。

何かあったときに犬を守る瞬発力も必要です。

毎日ご飯を上げ、排せつ物の処理をし、場合によってはトリミングなどのケアが必要で、具合が悪くなれば病院へ連れて行く。

思っている以上に日々のお世話は大変なこともあるのです。

また、家にいても介護が必要な状態の飼い主だった場合は、ペットの世話もなかなかできないこともあります。

かといって、介護ヘルパーさんにペットのお世話をお願いすることはできません。

家政婦さんと介護ヘルパーさんは業務内容が違うからです。

最近は介護を必要としている飼い主とそのペットの世話について、社会問題にもなっています。

次に「病気やケガで入院したり、亡くなってしまったときの問題」

高齢者がペットを飼わない方が良い一番の理由はこれではないでしょうか。

自分自身が動けなくなってしまった場合。

残されたペットは誰が面倒を見てくれるのでしょうか。

家族が一緒に住んでいたりすれば、まだ面倒を見てくれるので良いかもしれません。

でも、一人暮らしだった場合は、誰もペットの世話をしてくれません。

ましてや飼い主さんが亡くなってしまった場合、ペットの行き場はなくなってしまいます。

ペットの世話がきちんとできるのか、病気やケガをした時に世話をできる人はいるのか、そういったことを高齢者が犬を飼う際には、きちんと考えないといけないことです。

ペットが高齢者に与える影響

高齢者がペットを飼わない方が良い理由はお分かりいただけたかと思います。

しかし、実は高齢者がペットと関りを持つことはメリットがたくさんあるのです。

みなさんも自分のペットが側にいると、幸せな気持ちになったり優しい気持ちになったりしますよね。

動物と触れ合うことは、副交感神経が優位に働き、気持ちを落ち着けたり穏やかにしてくれる、いわゆるリラックスした状態へと導いてくれるのです。

医療分野で取り入れられている、動物介在療法(アニマルセラピー)でその効果は証明されています。

家にいてあまり会話をしない時も、ペットがいればペットに話しかけたりすることもあるでしょう。

また、散歩に連れいていくと道端で出会った他の飼い主さんとあいさつしたり、言葉を交わすこともあります。

外部との関りを持つということは、高齢者にとってとても大切なことなのです。

特に一人暮らしの高齢者にとっては、ペットの世話をすることで日々、体を動かしたり頭を使ったりすることができます。

外に出る機会が増えたり、会話する機会が増えれば、それだけ生きがいを持つこともできるでしょう。

ペットと暮らすことは健康面だけでなく、精神面でも良いことなのです。

ですが、先にも述べたように、ペットを飼わない方が良いということもあるのです。

では、どうしたら高齢者がペットと暮らすことができるのでしょうか。

高齢者でもペットを飼えるようにするには

高齢者でもペットを飼えるようにするには、どうしたら良いのでしょう。

みなさんならどんな事を思いつきますか?

いろいろと思いつくことがあるでしょう。

例えば、世話をしてくれる家族と一緒に住むこと。

これであれば、ペットのお世話も高齢者の方が何かあったとしてもペットの心配をせずに済みそうですね。

でも、実際のところ、親元を離れて暮らしている家族が多かったり、身寄りがない方もいます。

そういう人にとっては、ハードルが高い方法です。

ではそういう人はどうすれば良いのか。

ペットを飼わない方が良い、という判断が良いのだと思いますが、これからは高齢化社会。

上手にペットと共存していく方法を考えていくことも必要な世の中になっていくのではないでしょうか。

有料サービスを上手に利用していくこと

今の世の中、様々な有料サービスがあります。

ペットのサービスも多岐に渡り、さらに日々いろいろなサービスが生み出されています。

このサービスをうまく利用していくことで、高齢者がペットと共に暮らす選択ができる社会にしていけたら。

今の保護動物の現状にも良い変化が出るのではないかと考えます。

有料サービスの例を挙げると

 ◎ペットシッター
 ◎ペット共生型ホーム
 ◎ペット信託

などがあるでしょうか。

ペットシッターは高齢者だけでなく、一般の飼い主も利用していますね。

急な出張が入ってしまったとき、ペットシッターにペットのお世話を代行してもらうというもの。

ペットシッターによってサービス内容は変わりますが、そういったサービスを利用することも必要でしょう。

ペット共生型ホームは、ここ最近増えてきました。

これはペットと一緒に暮らすことができる有料老人ホームです。

ペット共生型マンションというのもありますが、高齢者の方は様々な設備が整った老人ホームの方が安心して暮らせるでしょう。

ペット信託はあまり聞いたことがないかもしれません。

自分にもしものことがあったとき、残されたペットの面倒を見てくれる人に、ペットの飼育費用などを残すという信託契約を結ぶことです。

やはり、残されたペットを飼育するには餌代や医療費などは必ずかかります。

その負担を新しい飼い主に任せるのではなく、自分の財産の一部をペットのために使うように契約し言葉を残すということです。

こうやってきちんと準備をしておくことは、残されたペットにとっても大事なことなのですね。

実際に高齢者の方がペットを飼うことについては、しっかりと考えなければいけないことがたくさんあります。

まだまだこれから社会として、どのようにしていけばみんなが喜ぶのか、そして幸せになれるのかを真剣に見極め、前向きに方法を探していかなければいけません。

人とペットの幸せがどこにあるのか、今一度一人ひとりが考え行動していくことがこれからの社会を変えていくのではないでしょうか。


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この記事を書いた人
inugoto...編集部

INUGOTO...編集部です。
様々なイベント、セミナー、お出かけスポットの紹介や、犬にまつわるコラムなどを執筆しています。
3度の飯より犬が好き!
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